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ワークホスピタリティ

The New I.Q – 360 Magazine

Workspring への来訪者 シカゴの歴史あるインランドスチールビルの4 階に位置し たWorkspring という名のオフィススペースは従来のオフ ィスという考え方を一新させる考え方を提案しています。 これはSteelcase の先駆的な冒険プロジェクトで、この魅 力的で、多様なワークスペースは不動産のフットプリントを 再考する際の参考にもなり、近年急速に増加しているモバ イル化やプロジェクトチームがコラボレーションできる刺激 的なスペースの見本とされています。

Steelcase が提供する、シカゴのセントラルループの中心 地、30W、モンローストリートにあるこのスペースは Workspring のフラッグシップとして、テクノロジーを駆使 したスタジオの数々、必要に応じて使用できる個人やグル ープでの最高のワーク体験を提供しています。

Steelcase のGrowth Initiatives の副社長であるJohn Malnor 氏はこれを「カリスマ的スペース」と名付けています。

フィットネスセンターが会員メンバーに最新のマシンや、快 適性やパーソナルサービスを必要に応じて提供するのと同 じように、Workspring は「コラボレーション型消費」と いう哲学を掲げています。これは所有することより、共有 するというコンセプトをもとに勢いを増すというビジネスモ デルでもあります。

これは特にスペースを持っていない企業や拡張する予算がない企業にとっては魅力的なオプションで、グループやチームのミーティングを提供するだけでなく、会社の外にいるスタッフや、サテライトオフィスが必要な社員や質の高いオフィスとクライアントと会う場が必要な自営業のプロフェッショナルにも適切な「場」を提供することになりました。

それは日常のオフィスから離れ、リフレッシュできる、活気 に満ちたワーク環境の試みであり、丁寧なもてなしと最新 の高度なテクノロジーや人間工学を考慮したチェアが装備 された、目的にあわせてデザインされたスペースであり、 重要なプロジェクトに取り組むためのスペースでもあるので す。Workspring の「仕事へのおもてなし」はホワイトボ ードやオフィスサプライから、栄養価の高いフードやスナッ クまで、あらゆるニーズを満たすことを目指し、その結果 として質の高いスペースを提供することに成功しています。

そのスペースに足を踏み入れた瞬間にあなたは暖かく迎え られ、スペースにいる間中、行き届いたもてなしを受ける ことになります。そして、その場を離れるときには、来た 時より、さらにリフレッシュして帰ることができるようにす べてが慎重に配慮されています。私たちはすべてを好奇心 と興味を引き起こすようにデザインしています。居心地がよ いこと。まるでそれはスターバックスのカフェインみたいな もので、それを欲しい! と人が思う感じとでも言えるでしょ うか。」とMalnor 氏は語っています。

最終的にそれはワーク体験を高めることにもなります: Workspring は企業のコワーキングメンバーやグループで の会議でホテルのスウィートルームを使用する人たちのた めの5 つ星ホテルのサービスを想像させます。セキュリテ ィの高いワイヤレスインターネットアクセス、私物用ロッカ ー、ドリンクサービスから高精細なビデオ会議まで、その スペースは必要なすべてを提供しているのです。。

「お客様が必要とする時にだけ手を差しのべ、必要でない時には姿を消す、コンシェルジュサービスみたいなものです。私たちはお客様が最高の仕事ができるようにただお手伝いをするだけなのです。」

「お客様は単体の家具などに興味はまったくありません。彼 らはそこに魅力的な体験を見ているのです。市場において 私たちがリードしているものは「働く」ということの知識で、 どうやったら素晴らしいワーク体験を創造するかを私たち は心得ているのです。」とSteelcase のエクスペリエンス の最高責任者であるMark Greiner 氏は述べています。

Steelcase はマリオットホテルとパートナーを組み、シアト ル郊外とワシントンにあるRedmond Marriot Town Center の中にWorkspring を創設しました。6000 スク エアフィートの面積を誇るそのスペースはマリオットホテル のビジネス客や小規模のミーティングのためのコラボレー ションのための環境を求めているお客様に対してサービス を提供しています。

Steelcase のWorkSpace Futures のビジネスコンセプ ト開発の研究員であるFrank Graziano 氏はホテルとのパ ートナーシップに無限の可能性を見いだしています。「私た ちは彼らのためにチャンスの青写真を描くのをお手伝いし ているのです。もしかしたら、10-15 年後にはホテルが新 たな仕事場になっているかもしれないのです。これがまず はサービスを提供しようとした最初のステップなのです。カ タチにしていくにはもう少し時間がかかるのでしょう。」

Workspring は「コラボレーション型消費」という哲学を掲げ ており、これは所有することより、共有するというコンセプトをも とに勢いを増すというビジネスモデルです。

Workspring の誕生は2006 年にさかのぼります。その 年にはSteelcase の研究員が2 つの重要なワークプレイ スのトレンドをまとめあげました:広がる周波数帯域と高速 通信テクノロジーによって人々がモバイル端末を使用して 「どこからでも仕事ができる」ようになり、ビジネス上の複 雑な問題を解決するには多くのグループでのコラボレーシ ョンが要求されるようになりました。

Greiner 氏はビジネス経済の変化や競争力が高まるビジネ ス環境において、企業は「顧客の目から見た価値を生み出す」 方法を模索しなければならないと主張しています。

B. Joseph Pine IIとJames H. Gilmore 両氏による、「The Experience Economy 経験経済」の著書の中では顧客 の経験や体験という新たな経済価値を提唱しています。 Greiner 氏は研究員を率いて、「顧客にとって価値が高いと 思われるワーク体験を創造する」ことに集中して研究をし つづけています。 「未来はただ私たちがつくる「商品」ではなく、「商品体験」を提供することなのです。」

チームはWorkspring となる土台の研究開発に2 年間を 費やしました。最初の場所は、2008 年の秋、シカゴのリ バーノースの近郊、イーストオハイオビルに460 平方メー トルの敷地に主にチームのコラボレーションとグループミー ティング市場に焦点をあてたスペースをオープンしました。

2013 年1 月には30 W モンローの敷地にはるかに広い面 積のワークスペースをオープンしました。Malnor 氏による とそれはまさに「Steelcase が何年にも渡って開発したツー ルのすべて」を統合したものでした。

このスペースには4 つの明確なターゲットが念頭にありま した:企業のコ・ワーキングをする個人、グループミーティ ング、コラボレーション、そして長期にわたるプロジェクト やソーシャルイベントでの使用ということでした。そこを使 用するすべての人たちは「自由な気が流れる、心地よいオ ーガニックスペース」と自然光の恩恵を受けることができる のですとWorkspring のディレクターで、Steecase の新 規ビジネス開拓のディレクターでもあるDanielle Galmore 氏は語っています。このスペースはコ・ワーキングのための 「フォーラム」、静かに一人で仕事をし、集中する場としての 「ライブラリー」、フォーカスブース、異なる姿勢を推奨す るさまざまなタイプのチェアを装備する7 つのタイプのコ ラボレーションスタジオ、ブレイクアウトセッション用のス タジオと電話会議用のプライベートエリアを兼ね合わせる エクスチェンジスペースなどを配置しています。

オフィスから人を解放しようという動きが世界中で起こって いる中で、Workspring はダイナミックな新たなスペース を提案しています。「それはモバイル社会の中で働くすべて の人々への提案です。」

Aそしてこの動きは企業が不動産や高い固定資産に悩む経済 状況の中で起こり、もっとコラボレーション型消費に目を 向けることになるのです。Greiner 氏はこう言います。「企 業は疑問に思うのです。必要なときにすぐに共有できるの であれば、何故購入しなければならないのかと。」

シカゴのモンローストリートにあるWorkspring は活気が あり、その歴史的背景、構造の美しさ、交通の便、レスト ランや他のサービスへのアクセスなどの点で魅力的な場と して高く評価され、多くの人に選ばれています。

360 Issue 66 - The New I.Q
Workspring は最先端のテクノロジーを装備したmedia:scape も提供し、 人々を繋ぎ、コラボレーションを促進します。

「シカゴで最も狭いオフィススペースよりも少ない予算で借 りられるこのスペースは、窓のあるコーナースペースでも個 室でも使用でき、チームでミーティングを行うことも可能で、 1 日に40 人までのゲストを迎え入れることができます。静 かに一人で集中したり、グループでミーティングしたり、あ なたの仕事をあらゆる面から支えます。仕事の集中度に応 じて、お気に入りのスペースで仕事をする「場」をチョイス することが可能なのです。これは普通の企業ではなかなか 提供できないソリューションです。」とMalnor 氏は述べて います。

例えば、多くの企業が維持している広い会議室は使われずに、無駄にスペースが使われているという実情があります。

Workspring は必要なときだけ、先端のIT 環境、質の高 い家具、最上のスペース、便利な立地を社員に提供するこ とができます。Workspring はエコ的観点からもメリット があります。スペースを必要な時に必要な場所で使用する ことになれば、スペース関連コストを最大限に抑えて予算 を有効的に使うことができます。」とGrainer 氏は述べて います。

そして会社の外で働く社員や自営のプロフェッショナルの人 たちは自宅やホテル以外にIT 環境が完備された、パフォ ーマンスの高い「場」を利用できるのです。

シカゴにある個人向けのWorkspring のメニューには1 日 無制限に利用できるマンスリーメンバー、1 ヶ月5 日間まで 利用可能な限定プランや1 日使用可能なデイパスなどがあ ります。レイアウトが柔軟に変更可能なスタジオタイプは 半日、もしくは1 日、グループセッション用に借りることが できます。グループは週単位、月単位で長期間におよぶプ ロジェクトのためにセキュリティのある、鍵がかけられる専 用スペースも予約することが可能です。またWorkspring は必要であればケータリングサービス付きの企業イベント やプレゼンテーション、トレーニングプログラムなどにも利 用できます。

360 Magazine Issue 66
Workspring は最先端のテクノロジーを装備したmedia:scape も提供し、 人々を繋ぎ、コラボレーションを促進します。

Workspring は到着した瞬間からサービスが始まり、 訓練をうけたスタッフがメンバーを迎え、 コーヒーや栄 養たっぷりの朝食を食べながら、専用iPad でその日 のWorkspring の活動や情報をレビューできます。

「人はスペースにはいると、すぐにキッチンに行こうとす る傾向があります。あなたが帰宅すると家族の皆はど こに集まりますか? 皆、キッチンに集まることはありま せんか? 一緒にパンを分けるという人間の行動にもつ ながる、まさに人間の本質をついた行動です。まさに 人間は社会的な動物であることを表しています。」

「誰かが顔を上げて、微笑んで「ようこそ!」と言うので す。あなたがピーナッツアレルギーであるか、コーヒー を飲むときはミルクをいれるのか、カプチーノよりカフ ェラテを好むのかというようなこともすべて把握してい るのです。あなたが窓際に座りたいのか、よく知ってい る同僚よりもあなたの好みを把握することで、 Workspring でのあなたの滞在を有意義なものにした いという想いがそこにはあるからです。」

ヘルシーなフード、ブーツやバックパックやジャケットなどの私物のためのロッカー、再生可能なマーカー、消毒ティッシュ、ホコリ取りローラー、電源コードなどさまざまな用品も提供しています。セキュリティはカードキーアクセスと個人のセキュリティカメラによって厳重に守られています。また、機密が要求される新製品の導入会議や極秘ミーティングをする企業の皆様には特別な対策もとられています。

360 Issue 66
Workspring は、会社の外で働く社員や 自営のプロフェッショナルの人たちは自宅 やホテル以外にIT 環境が完備された、パ フォーマンスの高い「場」を利用できるの です。

Workspring は「コラボレーション型消費」という哲学を掲げ ており、これは所有することより、共有するというコンセプトをも とに勢いを増すというビジネスモデルです。

Mark Greinerchief experience officer for Steelcase

Workspring はそこで働く人々のウェルビーングやブランデ ィングをも考慮してデザインされ、その結果として環境的 に微妙な細部にも注意を払っています。窓に囲まれたスペ ースはそこにいる人々がスペースのどこからでも美しい外の 景観が見られるというデザイナーの意図がありました。 Malnor 氏は言います。「スペースを歩くと、どこからでも 外の景観と溢れた自然光を楽しむことができるのに気がつ きます。ほぼスペースの全体が緑とその景色の美しさに息 づいていると感じます。こういう少しの工夫でスペースに人 間性を持ち込むことができるのです。

WorkSpace Futures グループのGraziano 氏はこのよう な体験的なスペースを開発すること、しかも仕事を邪魔せ ずにある種の存在感や繊細さ、謙虚さでお客様にとって魅 力的な空間を創るには苦労をしました。心を落ち着かせる Workspring カラーである淡いブルーを用いた壁から、ロ ッカーでカタカタ音がしないフェルトカバーのハンガーま で、ディテールに配慮した人を惹きつける要素が満載です。 Graziano 氏はこれを付随する「マイクロモーメント」と呼 んでいます。つまり訪れる人が、トータルで気持ちがよくな るような目に見えない付加価値や体験の中で、人々が目の 前のことに集中して、それを楽しむ」ことができる瞬間とい うことです。

”John”Steelcase

「シカゴで最も狭いオフィススペースよりも少ない予算で借 りられるこのスペースは、窓のあるコーナースペースでも個 室でも使用でき、チームでミーティングを行うことも可能で、 1 日に40 人までのゲストを迎え入れることができます。」

その証拠はお客様の反応に表れています。Workspring の 顧客満足度は非常に高く、他の人に薦めるという項目では 最大の5 のスコアを獲得しています。Workspring のブラ ンドとサービスモデルを分析し、開発したGalmore 氏はこ う言います。「彼らはWorkspring の高いもてなしからリピ ーターになるのです。世の中で日曜大工が盛んになるにつ れ、人々はそれを自分のためにしてくれるサービスを求めて いるのです。私たちがその分野では秀でた経験を持ってい ることに惹かれるわけです。」

Workspring はコスト意識の高いお客様には、media: scape のような最先端のテクノロジーやツールが利用でき るようにしています。

その包括的なアプローチとモダンなデザインで Workspring での体験は市場での多くの先進的企業を満 足させました。スペースという観点から創業したばかりの 小さな会社の価値を向上させたり、100 万ドルの提案書を 売り込むためにエレガントな環境を与えたり、クライアント はガレージで働いているなどと想像もしませんと、Malnor 氏は述べています。「カフェはパブリックすぎて騒がしいし、 オフィスは反対に刺激もなく、活気もなく、社会性にも欠 けているということになった時にWorkspring はニッチな ニーズを満たすことができるのです。Workspring はちょ うどその中間のほどよい「場」、オフィスよりもプライベート でより刺激に満ちた「場」を提供しているのです。

このような体験はSteelcase とも歴史的に関係があるカリ フォルニアのパロアルトにあるイノベーションを先導するデ ザインコンサルティング会社であるIDEO の興味を引きまし た。IDEO は過去にさかのぼるとApple の最初のマウスや Steelcase のLeap チェアなどの開発デザインをした企業 で、今回のWrokspring のプロジェクトでもパートナーを 組み、カリフォルニアの本社敷地内にその試験的スペース を設置しました。

まさにパロアルトの魅力にあるようなオーダーメイドの施設 ということで、Malnor 氏は「IDEO はもちろん、彼らのク ライアント、そして他の顧客の方々にも提供できる「消費者 のニーズを重視するマーケットインなプロトタイプ」として 好評でした。カリフォルニアのWorkspring は非常に興味 深く、インフォーマルでクリエイティブなものとして位置づ けています。」は語っています。

シカゴとカリフォルニアにあるWorkspring はその地域な らではの差し迫った緊急ニーズを浮き彫りにもしました。「あ らゆる地域のディペロッパーは建物の稼働利用率を上げる ことに四苦八苦しています。そこに私たちは新たなチャンス を見いだし、Workspring のようなスペースを創ることでス ペースの価値を上げられると見たのです。」とGreiner 氏 は言います。

例えば、シカゴのインランドスチールビルの テナントはWorkspring の便利さと立地の良さというだけ でなく、メンバー用の特別価格やスタジオの使用などの特 典に価値をおきました。それは建物の価値を高め、結果と してテナントがより長く滞在し、さらにリースを払いつづけ るように誘導することにもなります。

「私たちはWorkspring がどこまで変貌していくかを見た い強い欲求を持っています。」と語るGalmore 氏はフラン チャイズ化や関連会社、またはビルのオーナーや異業種の 分野とパートナーを組むことでWorkspring をさらに進化 させ、拡大していく可能性を示唆しています。「大きなパズ ルのすべてのピースが一緒になったような感じです。」

360 Magazine Issue 66
Workspring は、企業が不動産フットプリントを再考し、急 増しているモバイルワーカーを惹きつける多様なワークセッ ティングを提供することで、従来のオフィスの風景を変革し ています。

気になるという体験でしょう。

「お客様の多くが例えて言うのです。極上のケーキの材料やレシピはほしくないのです。ただ、ケーキを私のために作ってくださいと。まさにこのケーキこそがWorkspringなのです。」

Malnor 氏はこのことこそが、Steelcase が次の章で目指 すことで、人々の働き方をさらに向上させ、進歩させること につなげる課題なのです。「私たちはSteelcase が成し遂 げた100 年にも及ぶ仕事の上に成り立っており、それは必 然的にSteelcase のビジョンを拡張していることに他なら ないのです。

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