開放的すぎるスペース?

Overexposed, The Privacy Crisis, 360 Magazine

周囲の空間を把握する人間の空間認識能力は生物が生存していくための重要な役割を果たしています。人間が進化してきた過去から引きずってきたものは今日の精神医学の分野のルーツにもなっています。

「人は周りで何が起きているかを明確に把握できる様々な場所を望んでいます。例えば、グループの一員として幅広い機能を備えたオープンな場所、また、必要に応じて人から離れて仕事ができる避難場所などです。」とCoalesseブランドのデザイン研究員、Meike Toepfer Tayler氏は語っています。言い換えれば、私たちの祖先たちにとっての溜まり場や洞穴が今日の集会所やアンクレイブと呼ばれる洞窟のような隠れエリアになったと考えてもいいでしょう。両方の要素を必要としていたことは昔と少しも変わらず、人間の本質的欲求のようなものだったのです。

外部からの刺激で気が散ること、例えば、視覚的、音響的問題は環境の中である程度はコントロールが可能です。しかし、内面での集中力が欠け、それをどうやってコントロールするかは個人差があります。私たちの調査では人によって、邪魔を排除し、自分を集中させる方法は様々だということが分かっています。

Donna Flynn

多くの企業で起きていることは、オープンスペースを強調しすぎて、十分なプライベートスペースがないことです。

「企業の多くはプライベートとオープンスペースをバランスよく配置する方法を模索しています。今日のワークプレイスはあまりにもオープンすぎて、露出過多に感じる社員も多く、そのことが最終的には社員の労働意欲や身体的、認知的、感情的ウェルビーングに大きく関わってくるという事実です。」とFlynn氏は述べています。企業の多くが「私たちはスペースをオープンにしすぎてしまったのか、それともやり方が適切でなかったのか?」、「決まったやり方はあるのか?」、「どのようなワークプレイスを創造する必要があるのか?」という質問を矢継ぎ早にします。

人間の本質的な問題とビジネス上の問題がありながらも、プライバシーへのニーズはますます高くなり、効果的なワークプレイスデザインへの新たな手法が求められています。

開放的すぎるスペース