テクノロジー

ヒューマンテクノロジーをデザイ ンする

Allison Arieff はDwell 誌の元編集者。都 市計画や政策立案を提言する研究機関、 SPUR の創設シニアエディター兼ストラテジス トでありながら、NY タイムズ誌などの定期的 な寄稿者でもある。今回、Steelcase のグロ ーバル本社を訪問し、ワークプレイスにおけ る人間とテクノロジーの間にある緊張、障害 を緩和することを目的に開発された新たな製 品ソリューション群を取材しました。

By Allison Arieff

Allison Arieff はDwell 誌の元編集者。都 市計画や政策立案を提言する研究機関、 SPUR の創設シニアエディター兼ストラテジス トでありながら、NY タイムズ誌などの定期的 な寄稿者でもある。今回、Steelcase のグロ ーバル本社を訪問し、ワークプレイスにおけ る人間とテクノロジーの間にある緊張、障害 を緩和することを目的に開発された新たな製 品ソリューション群を取材しました。

私は今年の始めにSteelcase が仕事の仕方の変化に対応 するためにデザインされたという革新的な製品ソリューショ ンを見るためにSteelcase の本社を訪問しました。目まぐ るしく進化するテクノロジーが私たちの働き方を変化させ ているのは明らかです。今日、私たちは仕事で複数のデバ イスを使いこなし、それが私たちのワークスタイルだけでな く、姿勢までをも変化させています。デバイスが小型化に なればなるほど、広範囲な場所で情報を共有するようにな りました。動画機能はテクノロジーの中でもいつでもどこで も利用が可能になり、私たちの生活のコミュニケーション の主流になりつつあります。最近では仕事を一緒にする人 を探すのにテクノロジーを活用したりもしています。一度は 皆がこう思ったはずです。携帯がより身近になり、いつでも、 どこでも利用できるようになると、いずれオフィスは時代遅 れの場所になるのだと。すべてのことが自分の手の中で簡 単にできるとしたら、一体オフィスにいく意味はあるのだろ うかと。

どこでもモバイルにはなりましたが、それは決して皆が予想していた通りではなかったはずです。人々はどこでも仕事ができるようになったにも関わらず、未だオフィスには出社しているのです。近頃、ビジネスリーダーたちは社員たちにもっとオフィスでの時間を増やすように指示しているようです。それはオフィスがコラボレーションとイノベーションが生まれる場であると気がつきはじめたからです。オフィスでの仕事の仕方は以前とは大きく違います。座り方や使うツールまですべてが変化しているのです。ワークプレイスであるオフィスはもはや肩書きやヒエラルキーをもとにデザインされるべきではないのです。ビジネスリーダーたちは社員を仕事に集中させ、イノベーションに向かわせるにはどうしたらよいかを模索し、人々が働きたいと思う目的地としての「場」をデザインすることがかつてないほど重要になってきています。

私はSteelcase の本社にあるワークカフェに足を踏み入れ るやいなや、このことを確信しました。かつての社内カフェ テリアは「ワークカフェ」として、人を温かく迎え入れ、IT が完備された、刺激的な空間に生まれ変わっていました。 ここは社員が仕事をし、食事をし、交流する「第3 の場所」 として定着し始めています。人々の活気で賑わうこのスペー スには「人と会う」、「交流する」、「食事をとる」、「一人で仕 事をする」というすべてがありました。

「これがまさに社員が望み、必要としていたものだったので す。」と語るのはSteelcase のリサーチ&ストラテジーグル ープの部長であるDave Lathrop 氏。「人々は仕事生活を 自分の意思で決定、管理する権利を持ちたいと望み、その ことが彼らのワーク体験に大きな影響を与えているので す。」と語っています。

ワークカフェはまさにSteelcase が社員を自分の意思で仕 事に向かわせるスペースをどのように考えているかを如実に 表しているスペースと言えます。人間主体のデザイン手法 を用いることで、ユーザーの行動を把握し、追求し、想像し、 個人、チームそして組織としてのパフォーマンスを高めるベ ストなソリューションを創造することが可能になったので す。

明らかなのは、Steelcase がある特定のユーザーを念頭に 製品をデザインしているということでした。モノとしてのカ タチは必ずしも機能に追従しているわけではなく、多くの 場合、誰がどうやってその製品を使うのかということも考 慮されずにデザインされています。そして残念なことに、デ ザインはしばしば製品を使うものの自然な動きをも無理に 変えるように強いる場合があります。

人間主体のデザイン、それが結局のところユーザーのニー ズということです。Steelcase は人間の本質な部分を総合 的に捉えているわけです。人間のニーズ、欲求や願望は Steelcase のデザイン開発サイクルのすべてのサイクルの 中心にあり、本質的価値のもとにモノをつくるという情熱 が企業文化の中に定着しているのです。Steelcase WorkSpace Future チームのリーダーであり人類学者でも あるDonna Flynn 氏は言います。「人間主体のデザインは ただ単なる方法論ではなく、ものの見方、考え方なのです。 そしてユーザーのことを考えているのはある特定のチームと いうわけではなく、組織のあらゆるレベルに浸透している 考え方なのです。」

まや私たちの生活や仕事のほぼすべての面に変化をもたら している大きな要因になっていることは確かです。その変 化に追いつき、さらに先を見るために、Steelcase では今、 人々に起きていること、そしてこれから起こるであろうこと をも考えています。Flynn 氏はこう語っています。「私たち はいつも地平線のはるか向こうのことを念頭においていま す。私たちを取り巻く環境は変化し、時間の経過とともに 常に変化していきます。しかし、人間の本質的なコアな部 分は時間の影響を受けません。ですからSteelcase はテ クノロジーがどう進化するのかに注目するのです。例えば、 人の座り方や動き方の変化、そして想定される異なる姿勢 について考えるというわけです。」

「私たちは常に一緒に学んでいます。これらのことすべてが 目の前で明らかになり、私たちをイノベーションへと向かわ せているのです。そして最終的に、人々が何をするのかを 理解して製品をデザインしています。」とLathrop 氏は述 べています。

AまさにことのことはSteelcase が目指している姿です。 Steelcase が私に見せてくれた製品ソリューションの数々 は人間同士の相互交流を増幅させる「目的地としての場」 をサポートするものでした。Steelcase に言わせると、相 互に連結するワークプレイスを創造することでこれらの目 的地としての場をつくることができるということです。例え ば、個人やチームにどこで、どうやって働くかの選択肢を与 えること、様々なワークスタイルをサポートする多彩なセッ ティングを用意すること、人間の動きを促し、さまざまな 姿勢をとれるソリューションを提供すること、そして社内外 に分散するチームメンバーのニーズに応える環境を創造す ることなどがあげられます。

Gesture

あまり昔のことではないですが、人間工学の専門家たちはデスクトップのコンピュータには一つの固定された姿勢を提唱していました。しかし、今日、その「コンピュータ」というものがデスクトップに限定されていないのです。人々はデスクの上のモニターに縛られずにタブレットや携帯で仕事をこなしています。

「姿勢を保つために身体を強制するのではなく、身体の動きを促すチェアを開発したらどうだろうか?」

それはただ単に異なる機器ということだけではないのです:私たちはデスクモニターを見るときとは違うかたちでタブレットや携帯を見て、そこには多くの姿勢が伴ってきているのです。タブレットや携帯はより小型で、デバイスは通常は手に持ったり、テーブルに置いたりして使います。もはやデスクに縛られず、所定の位置も変えてしまいました。しかし、一番は仕事をする「正しい姿勢」を大きく変えてしまったことです。

「変わっていないのはいずれにしても身体に よい姿勢をとる必要があるということだけ です。」とSteelcase のユーザー調査にも携わっている人 間工学者のCarol Stuart-Buttle 氏は述べています。「環 境を与えるということは人の可能性を引き出すような快適 さと、その人の仕事を支援するものでなければなりませ ん。」

遂行する作業も異なり、テクノロジーも以前よりずっと進 化するなど、もはや昔のやり方で仕事をしていないとした ら、私たちの座っているチェアはどうでしょうか、変化し たでしょうか? 今日にいたるまでそれは昔のままなので す。外見は随分とよくなり、環境にも考慮されているよう になりました。しかし、いずれも私たちの現在の働き方や 座り方にはそぐわないものになってきていることは確かで す。

これは私自身が経験したことでもあるのです。作家として 多くの時間をコンピュータの前に座って仕事をしています。 適切でないチェアに座っていて不快感を感じることも多く あります。人間工学的にも配慮された理想的なチェアを見 つけるのは決して容易いことではありませんし、いつも思 うのです。私のコンピュータの位置は正確なのか? キーボ ードを打つときに手首は適切にサポートされているのか? 前かがみになっていないか? というようなことです。

これらの疑問や心配がはっきりしたのはSteelcase の新 しいチェア、Gesture (ジェスチャー)に座る機会があっ た時でした。そのチェアは新たなテクノロジーが人体に与 える影響を解決するためにデザインされた今までにない「座 る体験」を提供するというものでした。携帯で電話をして いる時も、ショートメッセージを打っている時も、まっすぐ に座っている時も、前かがみになっている時も、チェアは 私の身体の動きにあわせて動いてくれるのです。もちろん、 リクライニングしている時も支えられていると感じるので す。このチェアは身体へのストレスを軽減するためにつく られているので、私がどんな作業をしていようと身体が支 えられているのを感じます。人間の身体がシステムとして 動くように、何か、チェアそのものが最適な効果をもたら すために一斉にパーツが動くようなシステムのように感じ るのです。私が座ると今まで象徴的ともいわれたオフィス チェアに何十年も座っていた時に常に何か足りないと感じ ていたサポートを感じた時に初めて思いました。「なんでこ んなチェアを誰も考えなかったのだろうってね。」

2 年半前、Steelcase はさまざまなチェアを評価しました。 「最初に、世の中はもう他のチェアなど必要としないとい う先入観から始めました。」とSteelcase のチェアグルー プのジェネラルマネジャーであるKen Tameling 氏は言い ます。そこでメーカーとして、働き方やテクノロジーが変化 したことでチェアを再考する必要があるかどうかの判断材 料のために座位姿勢に関する研究調査を依頼したのです。

360 Magazine Issue #66

人間の身体、私の身体は1 日中同じひとつの姿勢でいるこ とはできないのです。むしろ、動くべきなのです。私たち は研究資料を読みあさるにつれ、長時間座っている行為が いかに身体に悪いか、心臓の状態から寿命にまで悪影響 を及ぼすというのです。だったら、チェアはこれらの負の 影響の防止に貢献することが果たしてできるのだろうか、 と考えたのです。

Steelcase はこの質問に答えるために緻密でかつ広範囲 な座位姿勢に関するグローバルな研究調査を実施しまし た。Steelcase のすべての調査プロジェクトがそうである ように、その研究調査を実施するにあたり、まず6 つのス テップを踏みました:ユーザーを理解する、ユーザーの行 動を観察する、発見項目を統合する、アイディアを具現化 する、コンセプトを試作する、そして最後にその成果を測 定するということです。この姿勢研究調査によってテクノロ ジーが人々の働き方、生活の仕方や行動を大きく変化させ ている最大の要因であるということが明らかになりました。 しかし、テクノロジーが進歩し続ける中で、誰もテクノロ ジーが身体に及ぼす影響を考慮してチェアを考えるメーカ ーはいなかったのです。この事実がSteelcase に最大の チャンスを与えたといってもいいでしょう:座る体験はテク ノロジーと一緒に変化してきたにもかかわらず、依然チェ アはその進化に追いついていなかったのです。

世界11 カ国、2,000 名もの人たちが参加した座位姿勢の 主なる発見の一つはかなり広範囲の姿勢があることがわか ったことで、そのうち、新たなテクノロジーの台頭で登場 したのが9 つの姿勢でした。最も驚き、混乱したのはその 9 つの姿勢も含めてその多くの姿勢で人々が痛みを感じて いて、チェアは不十分ながらも間に合わせで我慢している という現状でした。調査は世の中が実際はまったく今まで とはちがう、根本から再考されたチェアが必要であること を語っていたのです。

ユーザー調査で「極端なサイズが増加している」という結果がでました。観察と医学的調査が示しているのは仕事場で見られるボディタイプの多様性でした。しかし、多くの企業は一般的に個人の専有面積を狭くしようとしているのです。その場合、「狭い専有面積の中に身体の小さな人と大きい人のために一体どんなチェアを用意したらよいのか?」という質問が湧いてきたのです。

また、ユーザー調査では世代によって姿勢の明確な違いが あることも明らかになりました。例えば、Y 世代は他の世 代よりも頻繁に深い位置でリクライニングしていたことで す。従って、新しいチェアはユーザーがテクノロジーを使 用する際には従来よりも深いリクライニングをサポートす る必要があるということでした。「身体は目に追従する。つ まり、もし目がデバイスを見るために下を向いていたら、 背中は丸くなるということです。私たちはこの深いリクライ ニングをした際にも前屈みにならないことも含め、身体に よい姿勢で座ることを最適にサポートする方法を見つけ出 すことを迫られていました。」とTameling 氏は述べてい ます。

最後に、座位姿勢の研究は人々がさまざまなスペースを使用したり、ミーティングに今までより長い時間をかけていることも示していました。明確になった課題は:さまざまなスペースで仕事をし、しかも、嗜好も体格も異なるユーザー同士がチェアを共有するための新たな座る体験をいかに創造するかということでした。

「ユーザー調査、特に今回の姿勢の調査の結果が Gesture チェアを誕生させたきっかけになり、いくつかの 重要な疑問も投げかけました。姿勢を保つために身体を強 制するのではなく、身体の動きを促すチェアを開発したら どうだろうか? テクノロジーの使用を妨げるのではなく、 むしろ増大させるチェアを開発したらどうだろう? 簡単に いうなら、今日のテクノロジーと同じくらいに先進的なチェ アを開発しよう。ということになったわけです。」と Tameling 氏は語っています。

Gesture についての詳細はP132 の製品ガイドをご覧ください。

V.I.A. とはVertical Intelligent Architecture= バーテ ィカル インテリジェント アーキテクチャー。

360 Magazine Issue #66

ワークプレイスであるオフィスは本当の意味で役に立つ「場」に変わろうとしています。オフィスはもはや仕事をするためだけに行く「場」ではなくなろうとしています。そこは絶えず進化し、使用する人々に適応するように変化しつづけています。実際、多くの時間が、さまざまな方法で利用され、人の出入りも多くなってきています。オフィスは仕事が遂行されるだけの「場」ではなく、不動産の最大化、コラボレーションの促進、人材の確保や能力開発、ブランドや企業文化の構築、ウェルビーングのサポートなどといったさまざまなことが成し遂げられなければならない「場」にもなっているのです。

「壁が働き方をサポートするような柔軟で動的なものであったとしたら?」

しかし、その実現への道はなかなか険しく、従来のワーク プレイスのデザインにおいて、多くの什器やツールが仕事 にそぐわないものになってきているのも現 実です。例えば、見過ごされがちな資産 である「壁」。壁は何をし、何のためにあ るのでしょう。スペースを区切るためだけ に、それは固定され、存在しているのです。もちろん、建 物に付随している一部ではありますが、もっと役に立つ可 能性はないのでしょうか。そこでSteelcase は考えたの です。もし「壁」がもっと何かに利用できたら? 働き方を サポートするような柔軟で動的なものであったとしたら? 視覚的プライバシーを提供しながらブランドイメージや メッセージを表現するために使用できたら? 人々がもっと コラボレーションするようになった時に「壁」は新たな作 業面として利用できないだろうか?。

「スペースの縦の面はほとんどのオフィスでは利用されてい ない不動産なのです。」と語るのはAllan Smith 氏です。 「多くの人は車を賢く使って、スクリーンにモノを表示した りしています。しかし、オフィスではどうでしょう。オフィ スの壁は何も利用されないままあるのです。将来を見たと きに、スペースの縦の面にはもっと知的な活用方法がある ことはまちがいないのです。」

V.I.A. とはVertical Intelligent Architecture= バーテ ィカル インテリジェント アーキテクチャー。つまり、ワー クプレイスにおいてスペースを区切るだけのものではなく、 縦のスペースである不動産を再定義するものです。「相互 に連結しているワークプレイスを創造するにあたって、 V.I.A ほど重要で欠くことができない製品は他にありませ ん。」と言うのはアーキテクチャー製品の営業部長である Brian McCourt 氏。「それはワークプレイスをエコシス テムや多様なスペースである「場」のパレットという観点か ら捉える時にはなくてはならない製品です。その場合のス ペースとはそこを使用するさまざまな異なる目的や活動、 ツールに対応するように創られています。オフィスのエコ システムの重要なところは、例えばアンクレイブのような 完全にプライベートなスペースから、プロジェクトスペース のようなセミプライベートなスペース、またワークカフェの ような完全にオープンなスペースまで人々が自由に動いて 仕事ができるということです。この自由度は人々が適切な プライバシーを確保する、テクノロジーにアクセスする、 同僚の近くで作業をするなどといったことをすべて満たす という意味で重要とされています。」

V.I.A. は音響プライバシーを提供し、人々が外部からのノ イズに悩まされることも、邪魔をすることもなく、人同士 の相互交流の質そのものを高めます。V.I.A. に搭載された テクノロジーによって、チームはパーソナルデバイスの中の 情報を簡単に大型スクリーンに表示させ、メンバーと内容 を共有し、チームとしての理解を深めることができます。 V.I.A. は再配置できるウォール(壁)によってスピーディ で柔軟性の高い空間を創造することができます。私たちは 壁をなくしたのではなく、壁に新たな役割を持たせ、より 多くのことができるように再設定しただけなのです。

「はっきりしていることは、近い将来、人々のコミュニケー ションやコラボレーションの仕方、そしてテクノロジーの 使い方は明らかに変化するということです。」とMcCourt 氏は言います。将来は3 つの大きなテクノロジーが主役に なるということです。その3 つとは、より性能の高い片手 で持てるサイズのデバイス、クラウドコンピューティング、 そしてアーキテクチャーとしての大型ディスプレイです。私 たちは今後、「人」、「テクノロジー」、「プロセス」まわりを 自分たちで環境設定できる知能を備えた部屋を持つことに なるのです。この分野ではMicrosoft、Dow Corning、 Oblong、Cisco などの企業の貢献は大きいとされていま す。

「想像してみてください。あなたの携帯デバイスから自分が 何者かを認識する部屋にはいり、部屋の照明や室温までも 設定し、データが保管されているクラウドから情報を取り 出し、他の人とコラボレーションを始めることができると したら。手で指し示すというようなインターフェイスだけで 情報を部屋の壁に表示させることができるようになるので す。これらの多くの技術は今日なんらかの形態では存在は していますが、近い将来、必ずやこれらの技術が結集され、 前にも述べたような知能を備えた部屋のようなものができ る日が来るのです。」とMcCourt 氏は主張しています。

テクノロジーが搭載されたアーキテクチャーはまさに知能 を備えた部屋をサポートする要素を提供するものです。将 来、壁は個室を区切るものとしてだけでなく、「プライベー トな体験」を定義するものになるとMcCourt 氏は予想し ています。これらの体験はビデオ会議、テクノロジー、そ してコラボレーションやプライバシーという面で威力を発 揮することになります。そして明らかなことは、将来、個 人やチームのためのプライバシーレベルの選択肢が増える というような傾向へのシフトがあるはずです。この急激に 進化するシナリオでは、スペースの縦の面はスペースを区 切ることに加え、新たな「スペースと作業面」を両方提供 することになり、データの共有、テクノロジーや家具をサ ポートすることになるのです。

V.I.A. の最も魅力的な面はそれが今日のニーズだけでなく、 将来のニーズにも対応して設計されているところです。誰 もが考えるように、テクノロジーはスピーディに変化して います。この製品は「未来のための柔軟性」がビルトイン され、その進化する新しいテクノロジーに対応するように デザインされているのです。まもなく登場するであろう手 で指し示すだけで認識することも含めて、近い将来起こり そうな無限の可能性をただ想像してみてください。

V.I.A についての詳細はP126の製品ガイドをご覧ください。

media:scape, TeamStudio, kiosk, Virtual Puck

360 Magazine Issue #66

企業はグローバル時代に突入しました。これはある意味、歴史上特別新しいことではないのです。私たちはスパイスからテキスタイルやオイルまで、国から国へ何世紀もの間動かしてきました。情報のデジタル化が世界経済の統合をもたらしたことでモノを動かす時代はさらに拡大しました。今、企業はモノや資本の移動を超えて立ち向かうグローバル時代の新たな局面を迎えています。今日、社会問題の解決を目的として収益事業に取り組む事業体のことをさす社会的企業がまさにグローバル化しているということなのです。

「中国にいる人がアメリカやフランスにいる同僚と共同で仕 事をすることも一般的になってきました。その作業を効果 的にするために企業は事業だけでなく、異文化間の緊密な 関係を構築することが要求されています。 その結果として新たな問題も発生していま す。タイムゾーン、文化、言語、独特な皮 肉や意図などをどう扱うかということです。 働くことは社会的な活動で、新たな組織パ ターンが形成され始めていることです。それはただ単にお 金やデータを動かすことではなく、新たな社会構造と関係 を築くことによって、企業はひとつの事業体として正しく行 動することができるのです。」とLathrop 氏は述べていま す。

、新たな社会構造と関係を築くことによって、企業はひとつの事業体として正しく行動することができるのです。

media:scape シリーズはまさにSteelcase がグローバ ルに統合された企業になることに対応したよい例です。「私 たちはビデオ会議システムが仕事場でのコミュニケーショ ンの主要なツールのひとつになると信じています。実際に それは現在起きているのです。」とLathrop 氏は語ってい ます。

個々が繋がることが競争上の優位性になるのです。企業が 世界に進出するにつれ、繋がることをさらに向上させるた めに動画に目を向けています。実際、企業が動画を使用し ている数字は毎年70% も増加しています。2 年前では考 えられない数字です。従業員の62% は異なるタイムゾー ンや地域にいる人と定期的に仕事をしています。これまで の交流方法を根本的に変化させているのです。

Steelcase の高精細ビデオ会議システムは従業員間のコ ラボレーションを促進するために開発されたプロダクトで、 不可欠である人々の社会的、文化的な人間関係を築くこと を可能にします。結局、コラボレーションとはスペースの 共有化だけでなく、重要なのは人をつなぐということです。 動画の使用が増えることはタイムゾーンや緯度、文化的違 いを超えてより良い仕事関係を構築することにつながりま す。動画は従業員の出張回数を減らすのに役立つと同時に、 動画が人間関係を構築するのに役立っているということが 素晴らしいことなのです。

「企業は意思決定を速くしたいから動画に投資をすると言 うのです。」と語るの1 日4 回も動画を活用している Steelcase のScott Sadler 氏。動画は魅力的ではある ければ、課題もあると言います。テクノロジーがきちんと 作動するかとか、画面にどうやって映っているかなどの心 配で気がそれるし、動画は避ける人がいるのも事実で、こ れらは克服しなければならない課題といえます。

「私たちはその体験がもっと自然にできれば、もっと生産的 になるだろうと思っています。」とSadler 氏は言います。

本質的に、media:scape は分散したチームが即座に共有 し、コンテンツを立案できる環境を実現することができま す。熟慮されたさまざまな機能がそれを可能にしたのです。 例えば、特徴的な機能としてあるのが象徴的なPUCKTM で、数人の人が簡単にアイディアや動画、調査結果などを 共有でき、ユーザーがコンテンツ共有できるだけでなく、 サウンドや照明までも調節できるバーチャルなアプリとして も登場しました。media:scape シリーズに新たな追加さ れたTeamStudio(チーム・スタジオ)とKiosk(キオスク) は人々が仕事に集中できるように設計、デザインされまし た。

360 Magazine Issue #66

media:scape は「存在の間のギャップ」を埋めることにも 成功しました。それは私たちが遠隔で参加をしているグル ープに微笑んでいる時にどう感じるかを見事に表している 言葉です。「これらのソリューションは人がリアル(そしてバ ーチャル)に対面してミーティングすることの価値、つまり 顔の表情やボディランゲージ、その他の視覚的な手がかり を読む能力を提供しているということです。」とSadler 氏 は言います。「私たちは人々がもっと心理的に快適で、細か いことには心配せずに、仕事に集中できるようにできるだ けの努力をしています。」

For more information about media:scape TeamStudio, Kiosk バーチャルPUCKについての詳細はP142-145の製品ガイドをご覧ください。

このスペース予約システムの成功は誰の目にも明らかでした。

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