イノベーション

SteelcaseがTED限定版SILQチェアを披露

TEDトークから着想を得たと言われるチェア、SILQ。Steelcaseはオフィスチェア設計の常識を超えたSILQのTED限定版を披露した。

TED Talk

TED 2018は、人間の創造性、発明、破壊に向けての情熱をさらに煽ることになった。賢くかつ先鋭的なスピーカーたちは不可能をどう可能にしたのか、今までにない新しいものをどう創り上げたかを語った。TEDトークに参加する人は皆何かに触発されたいと感じている。Steelcaseのグローバルデザイン&エンジニアリングの担当副社長であるJames Ludwig氏もそのひとりだ。今回、彼は数年前に聴いたTEDトークに触発され、今までの常識を覆して生まれたプロダクトを携えてTEDに戻ってきた。

極上のストーリーの数々を聴くことはもちろん、今年のTEDトークの参加者は、Ludwig氏率いるチームによって誕生したオフィスチェア設計の常識を超えた SILQ(シルク)チェアに座るチャンスがあった。SILQは多くのオフィスチェア に搭載されているメカを排除し、その代わりに素材そのものと特許出願中の製造プロセスでその革新性に成功している。マシンより人体の動きに近いチェア。その素材、形状、構造が一体となって身体の自然な動きに反応する。タスクに合わせて場所を移動しながら働く今日の働き方にまさにフィットするチェアの誕生である。

「その革新性がどんなに貴重な躍進であったとしてもが完成した後には実にそれが簡単に見えるものです。」とLudwig氏は言う。シンプルなモノをつくることは実に難しい。そこには本質的な問題、適切な人材や環境が明確化されていることが求められるからだ。「イノベーションの多くは、過去の経験や過去に見たモノが混在しながらそれらが今までにない方法で合体することで起こるものです。SILQの誕生はまさにそうでした。」


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TEDがLudwig氏に及ぼした影響と刺激はあまりにも大きい。特にAimee Mullins氏の「It’s Not Fair Having 12 Pairs of Legs(エミー・マランスと12組の足)」のTEDトークがその後のSILQチェアのイノベーションへとつながることになるからだ。パラリンピックアスリートとその支持者のカーボンファイバーのような義足があんなにも薄いのに強靭で、耐久性がありながらも柔軟なのは何故なのだろうかと考えさせられたと言う。

TED 2018のテーマが「The Age of Amazement(驚きの時代)」であったように、彼が率いる少人数のデザインエンジニアリングチームがこのシンプルな疑問を製品へと昇華させていったことがまさに驚きでもある。SILQチェアで唯一調整するのは高さ調節のみである。その製造過程と形状、構造が他の全ての機能を担っている。素材にカーボンファイバーを採用したことだけでなく、それよりも安価で未来の製品開発の大変革ともなり得る材料構成で新たな製造プロセスをもチームは生みだしていた。

TED 2018のテーマである「The Age of Amazement」を祝って、Ludwig氏は5台のTED限定版SILQチェアがTED参加者に当たるような企画を練った。今年TEDに参加した人は、ツイッターやインスタ上で自分の #AmazementIn5Wordsをシェアするというものだ。デザイナーにとって、SILQの造形と表面は個々の独創的なビジョンを表現する 完璧なキャンバス になった。今回のTED限定版はロボット工学への感謝とTEDブランド色でもある赤と黒を使って力強いグラフィック表現になった。

「私はTEDに何年も参加しています。常に驚きがあるという意味では特別に驚いたことは一度もありません。」と彼は言う。今年のTEDトークの中では心理学者 Steven Pinker氏のTEDトーク には衝撃を受けた。Pinker氏は、データを活用して今日の世界への楽観論を理論づけた。現在のデータと30年前のものとを比較すると、現代がいかに安全でハッピー、平和だという楽観論がデータを通して立証されたのだ。


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