人類 + 地球

協調に向けた対話とデザイン

メルボルンデザインウィークのアート&トークシリーズをSteelcaseが主催

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11日間に及んだオーストラリア最大のデザインイベント、メルボルンデザインウィーク(Melbourne Design Week、MDW)は、今日の複雑で予測不可能な世界における善循環としてのデザインをテーマに300以上ものイベントを開催。デザイナー、思想家、教育者、企業が集い、アイデアを共有しました。

Melbourne Design Week

Steelcaseは、今年の メルボルンデザインウィークにおいて、先住民のアボリジニと非先住民のオーストラリア人との協調活動計画 (RAP)の一貫としてのプログラムを支援。RAPは、その中核テーマである「関係」、「尊重」、「機会」のもとにアボリジニとトレス海峡諸島民に具体的かつ実現可能な利益をもたらす活動を展開しています。

Steelcaseは、メルボルンを拠点とする都市建築設計会社でSteelcaseメルボルンの新ショールームの設計も率いた peckvonhartel (ペックボンハルテル)とのコラボで、「Making Nation」というタイトルのアートインスタレーション&トークシリーズを企画、主催。 先住民族アーティストであるシモーネ・トムソンと建築デザインスタジオが組み立てたアートインスタレーション作品を視覚的フレームとした2つのパネルディスカッション「Civic Good」と「Making Good」から構成され、アート作品を通しての問題提起と解決策を探求しました。

Melbourne Design Week

つなぐデザイン

最初のパネルディスカッション「Civic Good – つなぐデザイン」では、パネリストたちは、グローバルに事業展開している企業がいかに協調活動計画をサポートできるかを議論しました。対話を促すための視覚的フレームとして機能したのがトムソンのアート作品でした。

象徴性に富んだトムソンの作品は、色彩とボゴンモスなどの文化的モチーフを活かし、世界とSteelcaseの協調への道のりを視覚的に表現しています。アーティストや学者、建築家、Steelcaseが一堂に会し、デザインやアートが架け橋となって人権を尊重し、先住民族とのつながりをいかに構築できるかを議論しました。

Melbourne Design Week

「ここオーストラリアの豊かで美しい文化形成に焦点を当て、アボリジニの人々がアートや音楽、ストーリーテリングを通じてストーリーを発信し続ける活動を支援したいと考えました。」と語るのはSteelcaseメルボルンのビジネス開発マネージャーでRAPのワーキンググループメンバーであるヴァネッサ・パノタスは語っています。

「私たちは、6万年以上前のアボリジニの地球最古の文化から多くを学ぶことができます。」デザイン志向かつ人間主体のモノづくりを実践する企業として、アートはブーンウルングやウルンディエリの先住民との協調への旅をより深く有意義なものにするために不可欠な要素でした。

生き続けるデザイン

2つ目のパネルディスカッション「Making Good – 生き続けるデザイン」では、デザインの品質をどう測定、提唱できるかについて討論しました。この対話のためのフレームとなったのが、peckvonhartelによる300本以上もの歯ブラシのインスタレーション作品。これは人間が生涯にわたって使用し廃棄される歯ブラシの平均本数です。peckvonhartelのナショナルプラクティスリーダー兼建築家でもあるレベッカ・ダフは、製品長寿化のための設計がより良い社会の実現と企業の永続的な発展の両方にとってより良い成果を生むという考えを強調しました。

Melbourne Design Week

「Steelcaseは、お客様だけでなく、従業員、地域コミュニティ、パートナー企業も含めて、人々に永続的な価値を提供し続けることを目指しています。」と語るのはSteelcaseメルボルンのディレクターであるアンドリュー・ドワイヤーです。

Melbourne Design Week

「当社は、高品質な環境の価値を重視するグローバルおよび地域の主要企業両方との関係構築を目指しています。」

シモーネ・トムソンによるアートワークは、イベント後もSteelcaseメルボルンショールームに常設される予定です。こうした活動を通して、デザインやアートが善循環のためのパワーを発揮しながら、人や企業、国家の間の強力なメディアとして機能することが証明されています。

Melbourne Design Week

 

プロフィール

Simone Thomson(シモーネ・トムソン) – オーストラリア、メルボルンのナーム(Naarm)を拠点とするヴルンジェリ(Wurundjeri)やブーンウルング(Woi-Wurrung)、ヨタヨタ(Yorta-Yorta)先住民のオーナー兼伝統文化アーティスト。ビラルン(ヤラ川)やドゥンガラ(マレー川)の水路への神聖なる祖先の絆や国家との精神的なつながりから多くの作品を生み出し続けている。また、母親や祖母から受け継がれた言語、物語、先祖代々からの口述証言の継承にも取り組んでいる。

peckvonhartel(ペックボンハルテル)卓越した設計クオリティと専門知識で定評のある都市建築設計会社。長年、持続可能なインテリアデザインを実践し、Steelcaseメルボルンのショールームを含め、オーストラリアの都市の建物や空間づくりに寄与している。

当社の空間コンセプトや製品にご興味がある方、また、シモーネ・トムソンのアート作品をご覧になりたい方は是非お立ち寄りください:
Steelcaseメルボルンショールーム、
Suite G.06 / 54 Market St、Southbank, VIC30​​06

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