新・オフィス
閃きと成果を融合させるヒント
発想豊かな高性能スペースとは世界中の多くのワーカーは、個性のない画一化したオフィスを拒否し、何か抜本的に異なるものを求め始めている。大企業体質への反発はますます強くなるものの、その解決策は未だ明確ではない。
企業は、ホームのような温かみがあり、情緒的には快適だが、仕事をこなすには機能を果たさず、ツールも適切ではないスペースをつくり続けてきた。インフォーマルで発想豊かになる高性能スペースはどうすれば出来るのだろうか? スペースによる占有率の差にどう対処したらいいだろうか?
以下は私たちが長年の研究から学んだことである:
1. 健康的な姿勢をとる
子供の頃によく親から言われた真っ直ぐ座りなさいという言葉、これは決して正解ではない。人間は1日を通して姿勢を変えながら、身体を動かすことが重要である。時にそれはお行儀が悪いが足を投げ出してリラックスしながら座ることなのかもしれない。研究データによると、リラックスしたラウンジ姿勢の方が創造的思考を促進するという。よって、座る、立つ、腰掛ける、ソファに座る、動き回るなど、なるべく豊富な姿勢を提案することが鍵となる。
2. 屋外の要素を取り入れる
人間は自然光を浴びたり、屋外へのアクセスが可能な環境の中で成長する。
3. 素材を重視する
人間を癒し、リラックス効果のある多彩な質感、模様柄、カラーを使って人間の感性を呼び起こし、職人技が光る製品や素材を豊富に提供する。
4. 遊び心を演出する
イノベーションと遊び心をくすぐるアートやデコレーションアイテムを配置する。
5. 近接関係を考慮する
コラボレーションする際には、快適に感じられるように十分なスペースを確保する。
6. 境界線をつくる
パネルや壁、家具、観葉植物等を活用してスペースを区切るようにする。こうすることで長期的に機能する空間が生まれ、必要に応じて集中スペースも確保することも可能になる。
7. 意識的にスペースを配置する
何のためのスペースで、どういう行動を促したいかに基づいたスペースづくりを意識的に心がける。社会的交流やインフォーマルなコラボレーションのためのエリアには、人を集わせ、相互に交流するような仕掛けが重要となる。
8. どこでも充電できる
人が惹きつけられるスペースとは、簡単に手が届く範囲に電源が備えられ、充電も容易で、快適に仕事がこなせるスペースである。
9. パーソナル化を心がける
人々が空間をパーソナル化でき、自分のスペースであると感じられるようにする。
10. どこでも仕事ができる
意図的にデザインされたカフェは、自発的なコラボレーションや個人ワークのための活気のある「場」として機能する。